オルガニスト楽屋話

第135話  オルガンの絵本 ---2011.12.17.

「オルガンは楽器の王様です。それは大きな楽器だからではありません、 大きな音が出せるからでもありません。オルガンは人に感銘を与えることが出来る楽器だからです。」・・・なんて素敵な メッセージでしょう!こんなメッセージで始まる『オルガンの絵本』が発売になりました。

おそらくオルガンの絵本の刊行は世界初ではないでしょうか。タイトルは「Das Grosse Buch der Orgel」・・ 「オルガンの大きな本」、つまり“オルガンの絵本”ですね。 Ksenia Boenig氏によるイラストと説明でドイツ語で書かれ、 BDO(Bund Deutscher Orgelbaumeister)ドイツのオルガン製作家協会から出版。 ORGANpromotionというドイツのオルガン関係のことを取り扱う 会社からお知らせメールが来たので、私は早速その日に注文。どうも日本へ郵送するという対応は初めてだったようで、 「明日、郵便局へ行き送料をお知らせします」、、こんなメールが来ましたが、本は19.50ユーロ、送料が13.90ユーロ、 カード払いで購入。

オルガンの説明するのはとても難解ですが、この本はオルガンの構造、音の鳴る仕組み、どうやって 演奏しているか、また工房でオルガンが製作され設置されるまでの経過など、図説で楽しくまたとてもわかりやすく説明してくれています。 最後のページには「オルガンのことをもっと知りたいお子様とご両親みなさまのために」、、と書かれていますが、 わかりやすいドイツ語で(子供向けですからね、笑)、とても読みやすく、大人が読んでも楽しめます。 ドイツ語がわからない方でも、絵だけでも理解できるのではないかなと思います。

オルガンの中心には演奏台があり、こんな風にオルガン奏者は椅子に座り、手と足を同時に使い、そしてストップを動かし演奏しているのです、、 という説明と右の絵。左の絵は、左手でストップを動かしていますが、右手で鍵盤を押し、笛に空気が送られ音の出る構造を説明しています。 ニュージーランドのオークランドのタウンホールのオルガン落成式に向けて書かれたようですが、 世界中の子供たち向けにこの本が書かれたこと、そして感受性の強いこどもたちがこの本を手にとる時のことを想像すると嬉しくなります。 私は子供の頃オルガンと出会い、この楽器を通してたくさんの喜びを得ました、夢も追いかけました。そんな楽器ゆえに、私もこの本を使い、 子供向けの企画などまた展開していきたいなと思っています。

今年もあと僅かになりました。先日は日本チェコ友好協会主催のクリスマスパーティに、以前プラハ城横の ストラホフ修道院付属教会(モーツアルトが演奏したことで知られる由緒ある教会です)で演奏したことがご縁でお招きを受けました。 広尾にあるチェコ大使館へ。閑静な住宅街にある大使館、この前の道はよく通るのですが、中庭のある広いホールへと招かれ、チェコ料理を囲み、 いろんな方とお会いでき交流を深めた楽しい晩でした。 写真はカテジナ・フィアルコヴァー大使、お若く理知的な女性の大使さまでした。 たまたま今年の夏はプラハに1週間滞在したこともあり、チェコに思いを寄せる素敵な晩になりました。

さてインターネット上には様々な情報が飛び交い、多くの情報に溢れていますが、多くの方とのコミニュケーションがとれ、 またリアルタイムによる新しい情報を得られること、そして情報発信の媒体として、私も送ればせながらTwitterに参加し呟くことに。 「KeikoOrganist」の名前でツイートしておりますので、ぜひフォローよろしくお願いします。


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