第180話 スイス音楽ツアー ---2014.6.26.
6月19日、コモ湖周辺をドライブし、ティラノへ。ここからサン・モリッツへ向かう「ベルニナ急行」に乗るためです。 ここはまだイタリア〜、昼食の後、少し時間があったのでティラノの街を散策、初夏の陽気。イタリアン・ジェラートを食べ、ベルニナ急行へと乗り込みました。 大きな窓の赤いパノラマ列車は、イタリアから国境を超えスイスへ入り、2200Mの高地まで上がります。 迫ってくる氷河やベルニナ・アルプスの中を走り抜けますが、景色の雄大さ、とりわけラーゴ・ビアンコ(白い湖)周辺は圧巻で、 気が付くと全員立ち上がり、感動敵な景色に釘付けになっていました。
人口より牛の数の方が多いスイス。牛の餌は自然の花々だそうで、あたり一面お花畑。ピンクや黄色、白の可愛い 花々が咲き乱れ、牛たちは首に付けたカウベルを響かせながら、放牧されていました。美しいアルプスをバックに、 澄み切った空気、牧草の香り、カウベルの音・・・五感が癒されました。 フレスコ画の美しく、世界遺産にもなったミュスタイアの修道院も訪ねました。エンガディンの渓谷、急カーブが連続する坂道、 対向車とのすれ違いがようやく、下は絶壁、、というような道も、熟練されたドライバーさんの運転でバスは走りました。 サン・モリッツに2泊。ここでは美味しいフォンデュの名店へ。私はチーズ・フォンデュ、皆様方は フォンデュ・シノワーズやオイル・フォンデュも楽しんでいらっしゃいました。
午後はルチェルン郊外をドライブ。美しい歴史的なオルガンが3台(+小さなオルガン2台、合わせて5台)あるMuri修道院へ。 オルガニストのデモンストレーションを聴き、その後、St.Urban修道院教会でやはり歴史的なオルガンでコンサートを聴き、 夜はルチェルンへ戻り、湖の辺のレストランのテラスで夕食を。登山にオルガンに演奏会にと、フルに動いた 一日でした。 そして6月23日、巡礼の地としても有名なEinsiedeln大修道院へ。ここのオルガン2台を弾かせていただき、 ツアーの皆様は演奏台のところと会堂でと、短い演奏でしたが、私の演奏をお聴きいただきました。その後、 チューリッヒへと。市内観光後、夜はトーン・ハレでバッハのロ短調ミサを聴きました。トン・コープマン指揮の アムステルダム・バロック・オーケストラ。ソリスト、合唱の美しい響きに酔いしれました。 この日はホテルのバーでコンサート後の余韻を楽しみ、おやすみなさい〜。
参加者の皆様のご協力に支えられつつ、今回は企画、演奏、そして時にはツアーコンダクター役も。自然の美しさ、雄大さに加え、 連日の好天気は大きな幸いでした。 美しい景色を見て、また音楽を聴き共に感動し、地元の美味しいお食事やお酒も共に楽しみ、企画をした私にとっては 参加者の皆様方の笑顔が嬉しく、色々調べ、検討し、計画したスケジュールが刻々と過ぎていく、、充実した時間が流れていくのでした。 今回痛感したスイスの素晴らしさ、それは美しい景色ばかりでなく、スイス人の「環境への配慮」です。 看板がない、電柱がない、洗濯物を干さない、、これは当然ですが、街の駐車場は全部地下、見えるところに車は止まっていません。 高速道路に料金所がない、これは大気汚染を防ぐためであり、日曜日はトラックの走行は禁止。スーパーマーケットの 袋も有料で紙袋でした。街並を美しく保つ、古き良きものは保存する姿勢と努力があります。そして自然を守る配慮、 虫も殺してはいけないそうです(昆虫採取など御法度)。スイスの様々な魅力を感じることが出来た、そして素晴らしい お仲間と共に感動と喜びを共有出来た音楽ツアーでした。 (6月28日)スイスの写真も更新しました。
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