オルガニスト楽屋話

第223話 サットマリー先生、80歳のお誕生お祝い会@ソウル ---2019.4.21.

ドイツ留学時代に3年間師事したサットマリー教授は、今年4月28日に80歳の誕生日を迎えます。門下生が集い、先生を囲んでのお祝い会とコンサートが、 5月1日、フライブルク近郊で開催されるという案内が、門下生のドイツ人オルガニストから来ました。 Facebookで繋がっているドイツやアメリカに住む同門の友人たちからも連絡が入り、お互いに昔の写真を交換したり、当時を懐かしく思っていました。
行きたいな〜、でも遠いし日程的にも無理、、もう少し近ければと悔やんでいた矢先、やはりサットマリーのお弟子さんで韓国人の友人オルガニストJinさんが、 4月12日(金曜日)ソウルでサットマリー先生の80歳を記念しての演奏会があるというお知らせとチラシをFacebookへ投稿。

来週!!でもこの日、金曜日ならば行ける!!今回ドイツは無理だけど、ソウルならば近い!演奏会は午後7時半から・・(それだけは韓国語のチラシでも読め・・)木曜日の仕事はどうしてもはずせないけれど、 金曜日朝に出れば夕刻には会場に着け、間に合う!!ならば行こう!!
メッセンジャーでJinさんに尋ねると、すぐに返信があり、詳細を教えてくれた。そして航空会社をいくつか検索し、 数時間後にはソウル行きの飛行機を購入。 Jinさんは、会場に近く便利なホテルの情報も。そこに先生も宿泊と教えてくれ、すぐにホテルも予約。そういう訳で、本当に突然ソウル行きが決まり、急遽ソウルへ行ってきました。 Facebookのこうした情報は有難いですね。そして情報をくれた友人にも感謝。

朝9時羽田発の飛行機で金浦空港へ、そこから地下鉄とシャトルバスを乗り継ぎ、1時間半。午後2時近くに現地Walkerhillへ無地到着。遅めのランチを、ホテルの焼肉レストランで。 折しも、宿泊したアチャサン(峨嵯山)は桜が満開。漢江(ハンカン)川に面した小高い丘に桜が咲き乱れ、それは美しく見事でした。東京の桜はすでに終わっていましたが、 ソウルで再びお花見が出来るとは、、素晴らしい晴天にも恵まれしばしお花見散策。

そして午後7時半、会場はPresbyterian University and Theological Seminary(韓国長老教会神学校)内にある大きな礼拝堂、オルガンは川口リリアホールと同じオルガンビルダーKuhn(クーン、2008年)。 フランクの作品をバッハから現代作品まで、休憩を挟み、約1時間半の熱演。奥様の愛夫人を天に見送られ、お寂しいことと心配していましたが、 少し痩せられたけれどお元気で、お年とは思えないエネルギッシュな演奏で、とりわけサットマリー先生自身の作品は素晴らしく、変わりなく凄い☆彡現代 作品の演奏に触れることが出来感激でした。

大学4年生の時、NHKホールで聴いたサットマリーの演奏は、私を釘付けにしました。これまで聴いたオルガン演奏とはどこか違う、感動を超えたものでした。 その奏法や音楽性を知りたくて、その3年後、奨学金、入試を何とか克服、夢がかない、彼の教えるフライブルク音大で教えていただけることになったのです。 得るもの触れるもの全てに感動!ダイヤモンドのように輝いた時間、素晴らしい留学生活を送ることが出来ました。私の今は彼の音楽、彼からの指導があってからこそなのです。 感謝のうちに、いまこうして再会。

演奏会後は、会場の隣にある部屋へ移動すると、Happy Birthday to you〜を奏でるピアノ、そして皆が歌い始め、 真ん中にはバースディ・ケーキ。Jinさんがデザインし、友人パティシエに作ってもらったという大きなケーキ!!中央には オルガンを弾く先生の姿、良く出来ていてこれも見事でした。 オルガン関係者、お弟子さん、オルガンファン、、と共に、お祝いの会に出席させていただきました。

翌朝、ホテルのロビーでサットマリー先生と再び会い、短い時間でしたが話も出来、「来てくれて、ありがとう」と。先生はマスタークラスのレッスンへ、私は帰途へと別れました。 飛行機は夜の最終便だったので、明洞、南大門のあたりをふらっと歩き、韓国料理の食材やコスメなどを買い、深夜遅く我が家へ無事帰宅。

桜満開の美しいソウルで、会えて良かった、恩師との嬉しい再会でした。80歳、、私はオルガンを弾いてるかわかりませんが、、 尊敬する先生のようにオルガンを奏でていきたいと思いました。





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