オルガニスト楽屋話

第235話  コンサート@川口リリアホール ---2021.2.12.

梅の花が咲き始めました、お寒い中ですが、季節の移り変わりを感じられるこの頃、明るい春もそこまでですね。 しかしながら、感染症はさらに感染力の強い新規変異株が出たり、なかなか心配はやみません。2回目の緊急事態宣言真っ只中。ただ、 コロナとの付き合い方もわかってきて、演奏会につきましては、半分の人数制限で開催可能に・・中止、延期が続いたのですが、 約1年ぶりに、川口リリアホールでのオルガン企画が開催されました。

左の写真は「Over the Rainbow」(虹の彼方に)・・を市原愛さんが歌われた時の照明です。 「夢も本当にかなう。・・星に願い事をし・・」という歌詞が出てくるのですが、 いまのコロナ禍、制限され何かと大変な日常生活、、でも夢や希望を持って〜という私たちの願いを込めて演奏しました。 リリアホールのオルガンにも映し出されたかのよう。キラキラ輝き、久しぶりの公演をオルガンも喜んでいるようかのですね。

今回はソプラノの市原愛さんにご出演いただき、「親と子で楽しむオルガン・コンサート」・・会場には小さな可愛いお子様の姿も見えましたが、 おじいちゃま、おばあちゃままで、皆様にお楽しみいただけるようなプログラムでお聴きいただきました。バッハの名曲メドレー、 有名な「ニ短調のトッカータ」に、「G線上のアリア」、「主よ、人の望みの喜びよ」を絡めメドレーに、そして、パイプ(実際に オルガンとして使われていた笛)を使って簡単なオルガンのお話。 そしてディズニー、映画音楽、チャイコフスキーの「花のワルツ」などをメドレーで。市原さんは、祈りをこめた「アヴェマリア」から最後にはオペラのアリアを熱唱し、 明るく美しい歌声で、会場を盛り上げてくださいました。華やかなドレスもお似合いで素敵、ドレスが着れない私はうっとり。

自粛期間中にもかかわらず、会場に足をお運びくださいました皆様、本当にありがとうございました。 そして照明、600名の定員のホールに200名と万全な感染対策をとって準備をしてくださいましたホールスタッフの皆様にも感謝です。

コロナ禍の自粛時間、一人でオルガンを弾いていても充分幸せで満足。オルガンと対話しながら、いくらでも時間は過ごせます。 でも!やはり聴いていただけるということは格別ですね、聴き手があっての演奏家・私たちだと思いました。
そして自粛の期間、演奏会はなくなりましたが、得たものもあります!!・・これは「音」に対して、より愛おしくなりました。 「音」をより大切に感じ、演奏出来るようになった・・感じです。 久しぶりに演奏出来、幸せでした。

フリーのアーティストを支援する「持続化給付金」という制度があること、音楽家のお友達に教えていただき(友は有難い〜)申請しました。 すでに申し込み期限は過ぎていたのですが、サポートセンターへ提出すれば受け付けてもらえると・・、最終ぎりぎりに出してきました。申請の結果はまだです。 沢山の書類、確定申告時の写し、証明書の写し、契約書などなど、、様々な書類が必要でそれは揃えたのですが、職業欄・・ 日本産業分類で、私の仕事は「生活関連サービス業・娯楽業」の大分類で、「娯楽業」だそうです(笑!)。 軽くお楽しみの響き〜、、本人、真剣なのですが。まあ娯楽を提供する人、、という解釈なのでしょう。

演奏会が終わり、今朝はすでに受難週、復活祭に向けての曲探し、そして譜読みスタート。 「Christus, der uns selig macht」(キリストは、我らに幸いを与え)BWV747・・このバッハのコラール、ハンガリーの作曲家 コダーイがチェロとオルガン(ピアノ)のために編曲していて、以前、 チェロと演奏したことがあるのですが、まだオリジナルのこのバッハの曲を弾いたことがありませんでした。 今月17日から始まるレント(受難節)の曲、バッハの曲らしくなく、偽作?とも言われているみたいですが、なるほど、コダーイが取り上げるだけあって 他のバッハのコラール作品と様式も違い、面白い曲、、あとは復活祭のカンタータのオルガン編曲版にもはまっています。勉強も楽しい時間、オルガンと出会った、 中学、高校時代の私と全く変わっていない。自粛でも相変わらずの生活が続いている私です。






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