我が家は大きな樹木に囲まれていますが、温かな日差しの中で囀る鳥たちの声も春の声に。今朝もヒヨドリが囀り、先週川辺には白鷺の群れも来ていました。 寒い冬でしたが、その分、家籠り生活も手伝い、温かなお料理、そして冬野菜が一層美味しく感じられ、 寒い中も暖かさを感じつつ、健康を維持して過ごせた冬でした。美味しい有機のお野菜を送ってくださるお弟子さんにも感謝です。
ウクライナには行ったことがありませんが、隣接するポーランド、スロヴァキアへは行きました。ポーランドには2回、スロヴァキアは3年前に訪れ演奏しましたが、 本当に暖かく素晴らしいお人柄、お世話になった関係者の方々、親しくなった友人たち、教会とオルガン、そして美しい街並みや自然に思いを寄せます。 次の標的とも言われるバルト3国、リトアニアにはコンクールの審査員で2週間ほど滞在しましたが、オルガン、音楽を通しての知人、友人が沢山います。 リトアニア人でドイツに住んでいるオルガニストも友人にいます。そして、ロシア。モスクワ、そしてヨーロッパ内の飛び地にあるカリニングラード、 慣習の違いに驚きつつも、世界中から集まったオルガニストと心ひとつに、オルガンを通して交わったコンクールでした。
3月1日から水際対策が大幅に緩和されたと思った矢先、今度はヨーロッパと日本を結ぶ国際線がロシア上空を飛べず、欠航になっているとのこと。 確かに今、ほとんどの便がロシアの上空を飛んでいます。思い出すのは、私の最初のヨーロッパへのフライトは、南回りのスイス航空でした。香港、シンガポールなど 数か所に止まり、その度に隣の席には違う人が乗ってきました。ターバンを巻いた男性や、肌の色の違う人、、20数時間かけてのフライト、 最初の渡欧でもあり、ドキドキでした。これからドイツ留学、という大きな夢を抱えた20代の若き私がそこに居ました。懐かしい。 平和であった世界に、戦争の火花が飛び散り、美しい街が破壊され、尊い命が奪われている現実、悲しい気持ちで溢れます。こんな時に、呑気にオルガンを弾いている気持ちにもなれませんが、 折しも明日からキリスト教会歴ではレント(受難節)に入ります。祈りを籠めてオルガンに向かっています。ドイツでは、ファッシングと呼ばれるカーニヴァル(受難節入る前のお祭りで、 私も仮装パレード、留学中にドイツ人が作った着物風の衣装を着て)の予定が平和集会に変わったというニュース、私も心境は同じです。 我が家のハイビスカスが花を咲かせました。時々、一輪、一輪と咲くのですが、一日限りの命、一日で(持っても2日)萎んでしまいますが、寒い季節に真っ赤で繊細な南国の大輪は喜びです。 ハワイでは最もポピュラーな花で、道端などどこにでも沢山咲き、垣根にもなっていますが、我が家で一輪が開花するだけで大騒ぎになります(笑)。 赤いハイビスカスの花言葉は、「勇敢」だそうですが、繊細な美しさの中に前向きに立ち向かう力を感じます。世界中が苦難の中にありますが、 戦いが終わり、平和で穏やかな世界が一日も早く戻ってきますように、そして世界がひとつになり明るい日が来ますよう祈るばかりです。
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