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オルガニスト楽屋話

第248話  Merry Christmas 2022!! ---2022.12.25.

Merry Christmas!!


今年も早いものでクリスマスをお祝いする日となりました。アドヴェント・クランツにも5本の蝋燭が灯りました。 アドヴェント・クランツ、日本では余り馴染みがないかもしれませんが、 アドヴェント(待降節、クリスマス4週間前から始まる)の第1日曜日に1本の蝋燭に灯がともり、その後、日曜日が来る毎に1本ずつ蝋燭を灯していき、クリスマスには5本の蝋燭が灯るのです。

今年は我が家でも、アドヴェントが始まってから日曜日ごとに1本ずつ蝋燭を灯していき、今日、5本の蝋燭が灯りました。
第1アドヴェントの日曜日にプレゼントでいただいた、お手作りの美しいアドヴェント・クランツ、香りも良く、日々、食卓で、時にはリビングで楽しみました。
キャンドルの右側、天使が弾いているのは、「きよしこの夜」。この飾りは、ドイツ、ライプチヒ郊外にあるレータ村で求めたもので、レータ村にはバッハの時代に活躍したオルガン製作家 ジルバーマンの楽器がニ台あり、その一台は山梨県キングスウェルのオルガンの基になっている楽器です。

さて、感染症の心配はまだ続いていますが、少しずつ日常生活を取り戻しつつあるこの頃、 12月11日には、オルガニストを務める大森めぐみ教会で、新礼拝堂完成、そしてオルガン修復、移設後、初めて公に公開された形で、実質お披露目の演奏会が開催されました。 3年ぶりに大勢の方が礼拝堂に集いましたが、人数制限を設けたために、お入りになれなかった方々には申し訳ありませんでした。満席の礼拝堂で、オルガン設置の時のお話など交え、 修復されより響きの良い礼拝堂に移設されたオルガンの音色をお聴きいただきました。ようやくこの日が迎えられ、そして多くの方にお聴きいただけましたことは喜びでした。





めぐみ教会のオルガニストに就任したのは、私が藝大の大学院生の時でした。その後、留学をして帰国して、初めてのリサイタルもこのオルガンでした。 いわば私の出発地点であり、また私を育ててくれた楽器でもあり、そして私が大好きなオルガンです。
クリスマス前でもあり、この季節にふさわしいクリスマスの音楽を、またバロックから現代作品まで幅広い時代の作品、そして普段の礼拝では演奏されない曲も含め、 めぐみ教会のオルガンの魅力を可能性を存分にお聴きいただきたく、プログラムを考えました。





右の写真は、コンサートの時のオルガンバルコニーですが、実は手すりに付いているガーランドは自前でして(笑)、リビングでアドヴェント・クランツの周りを 囲んでいるのが、このガーランドなのです。サイトで見つけて購入したアメリカで売られているもの。アメリカの大きなお家で暖炉の周りを囲んだり、 螺旋階段の手すりに付けられたりするオーナメントで、LEDライトが灯ります。演奏会の前に、 牧師先生にお断りして付けさせていただきました。欧米の教会綺麗に飾られているシーンに憧れて。

という訳で、音楽しながら、日常も楽しんで過ごしたアドヴェント・シーズンでした。





そして、左の写真は昨日のイヴ礼拝でのショット。音楽と共に、クリスマス・イヴの時を過ごせ、幸いでした。
とはいえ、ウクライナとロシアとの戦争は今も続き、心痛みます。戦争が終結し、感染症の心配からも解放され、平和な世界になりますよう心から祈りつつ、 皆様方もどうぞ良き年の瀬、新年をお迎えください。






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