+ 第255話


オルガニスト楽屋話

第255話  8月の終わりに ---2023.8.31.

8月も今日で終わりに。夏生まれのせいか夏が大好きな私には、8月が終わって9月を迎えるのが寂しい気もしますが、 今年はお暑い8月でしたね。

8月の第1週は、お誕生日weekでした。年を取るのは嬉しくはないのですが、今年はお誕生日だけでなく、まさにお誕生日ウィーク、1週間楽しんでしまいました。 いただいたプレゼントやカードを開け、普段とは違うワイン、シャンパンを飲み、そして普段とは違う食材を調達し食べたり、、、 暑い時期ですしどこかへ出かけるよりは家で、普段とは違う1週間を過ごしたのが自分へのプレゼントであり、私にとってプチ贅沢な時間でした。

マウイ島ラハイナの山火事のニュースには、心痛めています。最初にネットのニュースで知ったのですが、見た映像に、まさか?!!言葉を失いました。 信じられない光景でした。確かに、マウイは雨が少なくカサカサ状態、茶色の枯草のような所が島のほとんど。今年は例年になく雨が少なく、 干ばつ状態だったと。そこへ、ハリケーン。世界中の気象状況がおかしくなってきている近年ですが、こんなことが起こってしまうとは、、悲しいです。

ラハイナは古き良きハワイを象徴するかのような、木造の建造物が並ぶオールドタウンです。お店やレストランが並び、 クルーズ船の出発地点になっていたり、島の中心的な役割。私がいつもマウイで滞在しているのは、南の地域ですが、ラハイナは車でよく通ります。 街ですので、ここだけ信号が続き、渋滞になる所。

数年前行った時には、ここの市庁舎前の広場で、フラのショーがあるというので、見に行きました。夕方5時ごろから、 地元のフラダンサーとミュージッシャン、屋外で椅子を並べて(自分で持って行って好きな所に座る)、もちろん無料です、 何ともアットホームな、素朴な、でもハワイらしいイヴェントでした。その傍らで、おばあちゃんがプルメリアの花を 地面いっぱいに広げ、糸に通し、レイを作り売っていました。5ドル位だったでしょうか、 写真のレイがそれです。あのおばあちゃん、フラを踊っていた人たち、火災に遭っていなければと思いを寄せています。 あの古き良きハワイのあの街並みが火災で燃えてしまったとは、悲しみの極みです。

先週は、キングスウェル(山梨)から「トッカータとフーガを弾いてください」と依頼も飛び込み、そのお話が入ってから2週間というもの、 トッカータとフーガ、この曲を久しぶりに本気になって練習しました!!バッハのオルガン曲で一番有名な曲「トッカータとフーガ」です。 NHKの名曲アルバムで弾いている(古い録音ですが、今なお流れている)のは私ですが、日本フィルの12月の第九公演など、 どのくらい演奏したことでしょう。ただこの曲、私としては、演奏会のプログラムに入れたことはありません。もちろん、頼まれれば、喜んで弾きます!

久しぶりのご依頼に、大変嬉しく、真剣にまたこの曲と向き合った2週間でした。いや、楽しい時間でした。お仕事をいただき、 こんな楽しい時間を過ごせ、そして当日は、山梨の名士の方々の会合で演奏させていただき、キングスウェルのバッハの時代のオルガンを 模した楽器で、これも楽しい時間でした。

決してブレない、私の好きなこと。よっぽどなことでない限りオルガンを弾いている方が楽しく、好きです。 これ、中学時代から変わっていません。

さて、キングスウェルへ久しぶりに訪れましたが、ホール(オルガン付き)、レストラン(とても美味しい)、 ガーデン(薔薇が美しいイングリッシュガーデン)、の他に、ワイン畑でワインを栽培されていますが、なんとそこで 収穫された葡萄で最初のワインが8月に発売になった、というのです。その名は「八ヶ岳Grandvert Vine Yard」、ラベルもとてもお洒落です。 その日は運転でしたので飲めませんでしたが、翌日、家でいただかせていただきましたが、とても美味しい辛口のシャルドネです。

ドイツでは、修道院のワインやビールがあり、教会で神父様がワインやビールを販売したり、振舞ったり、面白い光景に出会うのですが、 ワイン作りもするホール、日本唯一ですね!!

そして今月はご葬儀もありました、これは私たちの業界用語?かもしれませんが、 教会でのご葬儀の奏楽依頼、ご葬儀でのオルガン演奏です。コロナ禍で家族葬が多かったのですが、 久しぶりに大勢が集うご葬儀で弾かせていただきました。少しずつコロナでの制限から解放され、元の日常に戻りつつあると感じました。

来月の渡欧を前に、今朝現地の天気を見ましたら、最高19度、最低11度。そろそろ荷造りの準備と思うのですが 、冬物の衣類を目にするのも暑いです。旅の前は、いつも何を持って行こうか(衣類です)、試着し、コーディネートをよく考え、 荷物は最小限に。理由は現地で色々買って来たいということですが、まだ手に付けられない状態です。

そして9月9日、リリアホールでのワンコインコンサートの準備も。マックス・レーガー生誕150年に寄せて、昔(学生時代)からレーガー大好き、 レーガー弾きの友人オルガニスト、レーガーの先生とも言えるような方に演奏をお願いしています。プレトークで少しお喋りもします。 お時間許せば、にリリア、ワンコイン・オルガンコンサートご来場お待ちしています。

私にとってはこんな8月でした。皆様はどんな夏をお過ごしでしたでしょうか。 次のメッセージはリトアニアのお話になると思いますが、まだまだ残暑厳しい中です、どうぞお元気お過ごしください。






Index