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オルガニスト楽屋話
第53話 2002年を迎えて ---2002.1.1.
新しい年を迎えました。“ Einen guten Rutsch ins neue Jahr! ”これは ドイツ語で
「良いお年を」という意味ですが、新しい年に向けて上手く「すべり込む」という言い回しを
することがあります。皆様はどんなふうに新年を迎えられましたか。私は昨年と同じく
サントリーホールのジルヴェスターコンサートに出演し、オルガンのところで0時0分を迎えました。
正確に言うと、11時57分45秒オルガンがスタート、58分後半から会場に時報のアナウンスが
流れ始め、音楽は時報を打つ音に合わせた♪=60になります。そして59分57秒にオルガンが終わり、
時報が3秒、ピ、ピ、ピィー、「おめでとう!」となる仕掛けです。裏では多くの
スタッフが秒単位の時間に神経を集中させます。私はストップウォッチを見ながらの演奏で、
緊張しながらこの時を迎えます。この間、ステージとその上の空間を使って、鈴木敬介さんの干支と
年号が変わる見事な演出がなされ、私は背中向きで見えないのが残念なのですが、会場は盛り上がって
カウントダウンとなります。(写真はリハーサル直後の様子)
0時20分演奏会が終わり、その後、今日が最終日という東京Millenarioへ。
車の少ない都内を飛ばし、午前3時、我が家でシャンペンで乾杯!
新年はこうして迎えたのですが、私にとって年度の変わり目と感じるのは、どちらかというとクリスマス。
先日はオルガンのまわりに散乱していたアドヴェントやクリスマスの楽譜を本棚へと片付けましたが、
クリスマスが終わると今年も終わったなと感じるのです。心機一転、新しい気分で、新しい曲を
弾きたいという気持ちにかられるのもこの季節。新しい曲の譜読みをしたり、それから以前に弾いた
けれど眠っていた曲をまた弾いてみたり、年末年始の静かな季節にはこんなことをして過ごしています。
またこれからのコンサートの企画のために、PCの前に座っています。インターネットのお陰で、
情報集めは簡単に、また作品や楽譜、録音を探したり注文したり、自宅にいながらにして
出来てしまう・・本当に便利になりました。沢山の情報の中から、色んな発見があり、やりたいこと、
弾きたいもの、どんどんみえてきます。
バブルの時代にコンサートオルガンが次々と誕生、今はその活用方が問われる時期に入りました。
ホールが完成すれば文化的になるというのは大間違いで、ホールから文化が発信されなければなりません。
企画された演奏会に出演するよりも、演奏会を企画することの方がはるかに大変なことだと
痛感しながら、今年は演奏と企画の両サイドから頑張りたいと思います。
子供の頃、東京生まれで東京育ちの私は、「いなか」という響きに憧れたものです。
年末年始、とりたてて込んだ時期に旅行に出る必要もないし、
人も車も少ない、幾分空気が澄んだように感じられる東京で、
家族と共に静かなお正月を楽しんでいます。
毎年印刷に出していた年賀状ですが、夏に訪れたフライベルクのジルバーマンオルガン
(1711―1714年作)をモチーフに、あまり上手には出来なかったものの、今年は自作にしました。
生活の中に、パソコンやインターネットが定着したのも実感です。
昨年も暖かい応援のメール、コンサートやCDのご感想などお寄せくださり、
どうもありがとうございました。
また今年もホームページともども、よろしくお願い致します。
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