オルガニスト楽屋話

第78話 春爛漫 ---2006.4.25.

桜開花の便りが日本各地から聞かれる中、私は古都・京都でちょっと早めでしたが桜と 「都をどり」を観賞しました。東京遷都以来、100年以上の歴史があるという都をどり、 咲き誇る桜など日本の四季の美が描かれた舞台で祇園の芸妓さん、舞妓さんが三味線・笛をバックに優美に 舞います。それは華やか!まさに春の到来です(写真左下)。開演前にはお茶席が用意され、芸妓さんがお茶のお点前を披露(写真右下)。 お抹茶とお菓子をいただきました。終演後、友人の案内で舞妓さんのいる楽屋を訪問、 少し舞台裏もお邪魔させていただきましたが興味深い世界ですね。鞍馬山も歩きましたが、桜の開花はあと少しというところ。 市内は丁度満開、とりわけ高台寺のしだれ桜(写真左)は、白砂の庭園に映え見事でした。



川島織物の美術館(川島織物文化館)と製作工場も見学、 伝統的な技術を持った職人さんの手により、丹念に時間をかけて仕上げられる織物は芸術作品です。 その精緻な美しさに心を打ちました。海外でもこれまで様々なタペストリーを見てきましたが、 ここまで繊細で緻密で手の込んだ織物は日本の誇れる美術工芸だと痛感しました。 ロシア皇帝ニコライ二世も川島織物にタペストリーなどを発注し、それはエルミタージュ美術館の 所蔵品として残っているという話にも納得できます。
そして旬の竹の子はじめ季節の素材を生かしたお料理は、星のついたフレンチレストランにも勝るのでは ないでしょうか。 春の京都で日本の美しい自然と芸術を堪能した旅でした。

もうひとつの春休みはカウアイ島で。ハワイのほかの島々に比べ雨は多いですが、自然と緑が豊かです。 道は島の周りを走る1本道だけで、交通量も少なく車の運転は楽ですが、北海岸で秘境とも言われる 高く切り立った渓谷で行き止まりになってしまい、その道は島を1周していません。そのノース・ショアのデッドエンドの手前まで 車を走らせました。道はだんだんと細く対向車とぎりぎり。橋は1車線で対向車が来ると待ってなくてはなりません。 行き止まりになった所がケエ・ビーチ、車をとめて泳ぎました。美しいビーチでしたが、 私の一番のお気に入りはひとつ手前のハエナ・ビーチ(写真は Photosのページをご覧ください)。 白い砂浜でブルーの海を見ながら、ビーチで波の音を聞いてるだけでも癒されます。 海の中に入るとお魚達がたくさん寄ってきます。すぐに深くなるので泳ぎ始めると、小さな熱帯魚から大きな魚まで、 色鮮やかで綺麗なお魚達が群れをなして泳いでいるではないですか。クロールの掻く手が、魚達に触れてしまう程です。 海の中の美しい世界を、自分で泳ぎながら経験するのは初めてでした。 普段泳ぐことは毎日の日課で、食事を摂るように毎日泳いでいますが、塩素の水で人工的に 整えられたプールで泳ぐのとは違い、大きな海に浮かぶ気持ちよさは格別、春休みの 2つの休暇は私にとってはリラクゼーションになりました。

Index