オルガニスト楽屋話

第90話  ユーザー車検に挑戦! ---2007.11.29.

今年も忙しいクリスマス、年末シーズンが近づいてきました。練習、リハーサル、本番と各地を 移動するのに、そして一日いくつものスケジュール、またそのほかの雑用をこなすために絶対必要なのが私の足=車。 そんな超多忙な季節に必ずくるのが“車検”で、クリスマスに自分へのプレゼントなどと思い衝動買いしたことには 本当に後悔です。ディーラー、以前から知り合いの整備工場に、何とか早くできないかと尋ねたのですが、 最低でも1週間はかかるというのです。 1週間も車がないのはとっても不便だし、大切なコンサートの日など、借りた車で ホールへ向かうのも憂鬱。何とか短期間での車検はないかといろいろあたっていたところ、 「ユーザー車検」の可能性を知りました。

ネットで色々な情報をゲット。まずは車検に必要な自賠責保険のことで、保険代理店に電話をすると、電話口の担当の方が 「女性でユーザーとは珍しい〜!僕もユーザーです、わからないことがあったら聞いてください」と。心強い言葉、そして挑戦欲のある私は ならばやってみよう!という気持ちに。

手帳を見ると、年末まで時間のとれる日は一日でした。まずはその日の第2ラウンド(午前の後半の時間帯)を車検日にネット予約。事前に陸運局へ申請書をもらいに 行き、記入し、書類は完成。陸運局の目の前にある整備工場、いわゆる“テスター屋”に事前点検を頼みに行くと、 車検以外の点検、整備も頼めると。安全に運転できることが最重要だからこれはお願いすることに。 当日の朝9時に持ってくれば、順調にいけば午前中に終わる、というのです。 車を預ける必要もないし、鮫洲の陸運局はディーラーよりも近いし、時間の無い私には何よりありがたい話です。

さて今日は車検当日、緊張気味しながらテスター屋に向かいました。早川自動車の早川さんはとても親切に 初めての私に説明をしてくださり、車の整備に入りました。その間、私は重量税と検査手数料の印紙を買いに陸運局へ。 時間があるので検査場を見学(見学コースがありました)。検査はピットの中でラインに並び、流れ作業方式で進んでいきます。 みな自動車整備士さんなのでしょうか、慣れた感じのプロ、あるいはカーマニア、いかつい男性ばかり。アクセルをブンブン吹かしながら、車を動かしています。 私のような素人はちょっと入りにくくこわ〜い感じ。電光掲示板に出る指示に従いながら検査に入ります。ブレーキを踏んだり、 アクセルを吹かしたり・・検査が合格ならば〇、失格ならば×が点きます。このド素人の私に出来るものか、、

そうこうするうちに車の点検が終わったと携帯に電話が。全て問題なしと。そしていよいよ車を検査場へと。 ユーザー車検専用のレーンがあり、そこへ並び順番を待ちます。前の車の様子を見ながらドキドキ〜。もしも×がつき失格しても、当日ならば 何回でも検査は受けられるそうなので、失敗したらまた並べば良いと思いながら。

私の番です、検査員が近寄ってきて、まずはライト関係、ウィンカー、ホーンなど言われたとおり私が動かし、 外からの点検を受けました。検査員の指示が聞こえるよう窓は開けておくこと・・ネットに載っていた情報を思い出し窓をあけていると、冷た〜い、 ワイパー、ウォッシャーの点検の際に水しぶきをあびることに〜。しかしながら外での検査は無事パスし、いよいよピットです。

電光掲示板に「前へ進んでください」・・レーンに入り、まっすぐ線の上を車を走らせていきます。 まずはホイールアライメントのテストですが、まっすぐ走れればOK。次は停止線まで車を走らせ、 タイヤをローラーの上に乗せ(ガッタン)、スピードメーターのテスト。アクセルを踏み込んでいき、メーターが40キロになったところで パッシングをするのです。ローラーの上でタイヤが空回りするなかアクセルを踏むのはちょっと怖かったのですが〇(マル)! 次はブレーキのテスト。「ブレーキを踏んでください」が点灯するとブレーキを強く踏むのです(〇!)。 次は同じくサイドブレーキで、思い切り引く!瞬発力、足と腕の力はオルガン仕込みかもしれません、これも〇!! そしてヘッドライトのテスト。アッパーにして機械が測定するのを待ちます。これも〇!やれやれ〜

車を前へ進め、今度は排気ガステストです。センサーの機械をマフラーに差し込み測定。検査表を記録機に差し込み、検印をゲット。 さらに車を前に進め、今度は下回りの検査です。地下に検査員がいて、車の下をコンコンと叩く音が。それからガタガタガタ〜と 車がひどい横揺れ状態に。ハンドルから手を離すように指示され、右や左に動くハンドルを見ていると、突然ぴたっととまり、 「検査終了」のサインが!前へ進み、車から降り、車検証に合格印です!!終わった!!!検査そのものは10分ほどでした。

事務所へ行き、新しい車検証とシールをもらいました。嬉しいやら、ほっとするやら。11時40分、予想以上に早く終わり喜ぶ私は、 手にしたブルーのシールを即刻フロントガラスに貼りました。ところが〜!!もう一枚透明なシールがあるではないですか! ブルーのシールと透明なシールの2枚を合体させてからフロントガラスに貼るものだったのです。 あわててフロントガラスに張り付いたブルーのシールを剥がしたのですが、強力な粘着力でどうやってもとれない、ついには 破れてしまいました。事務所にわけを話すと、「残念ですが再交付です」と。交付後、数分で再交付しなければならないことに、 また面倒な書類を書きようやく終了〜。

これまで車検といえば、ディーラーや修理工場に車を出すことだと思っていましたが、今回、 車検の仕組みを知ることができました。これで検査と整備も完了! これから山梨、川口、横浜、そして都内・・各地を飛び回ります。


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