オルガニスト楽屋話

第98話  録音ひとり歩き ---2008.12.2.

先日、買い物へ行く途中に車のラジオをつけると、サックス、そしてギターと、心地よい音楽が流れていました。 次にはオルガンが、、、ふ〜む、きれいな音だ、、この曲はなんだ、オルガン曲ではない、、編曲ものだ、、 オペラ「椿姫」、、珍しい、、私も弾いてるな〜、、ほかにも弾いてる人いるんだ〜、、、あれ、も、も、も、もしかしたらこれ私????! 音色、演奏、これはそうだ。確かめないと!パン屋さんに着き(余談ですが、私のお気に入りの“ビゴの店”)駐車場に車は止めたものの 車中でしばし聴いてました。「ヴェルディ作曲、椿姫から前奏曲、オルガン井上圭子」。。私のアルバム『オペラファンタジー』から でした。NHKFMのリラクゼーションの音楽番組、クラシック番組以外の番組でもとりあげていただくところもちょっと嬉しかったりです。

毎年、著作権協会から音源使用料というものが支払われてくるものの、実際どういう風に使われている かは全く知らされないので、こんな風に流れているのだな、とわかると同時に、録音された私の演奏が ひとり歩きし、いろんな方、多くの方に聴いていただいていますこと嬉しく思うのでした。

以前も朝、車に乗りラジオをつけるといきなりオルガンが。仕事に向かう前の朝からオルガンは聴きたくないな、と思ったら、 私のメンデルスゾーンだったことが、、。全日空の機内でオーケストラとのフォーレの『レクイエム』が。 演奏、そしてオケとオルガンのバランスもどんなであったか 聴きたくて、途中に入る機長の挨拶などはいらない〜などと思いながら、ヘッドフォンを耳にぴったり当てて聞き入る私。

昨日はNHKから『名曲アルバム』のトッカータとフーガが任天堂のゲームソフトに使いたい、と。 どんな風に使われるのでしょう、、私の知らないところで録音はひとり歩きしています。でもどんな 演奏も私の気持ちが込められたもの、私の音楽であり、私の音であり、音にはいつも責任もっています。 ですから聴いてすぐ私の演奏とわかるものです。

先週は新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあでの演奏会、太陽のように明るく良く歌うスペイン生まれのグレンツイングオルガン、そして 美味しいお魚と日本酒も堪能してまいりました。熱心な会館の方々、そして暖かい聴衆の方々からの拍手は 心に残っています。




右上の写真は、新潟でのリハーサル風景。
右下の写真は、私のお弟子さんであり、りゅーとぴあホールオルガニストの山本真希さんと演奏会後に。 楽屋の壁は演奏家たちのサインでいっぱい。後ろは私のサインです。


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